副鼻腔炎(蓄膿症)と吃音と夜尿症(おねしょ)と虫歯
「どもってる。」
私が小学生くらいの子供の頃、よく父親からこのように言われたことを覚えています。それから、夜尿症(おねしょ)についても、かなりの期間続いていましたね。おそらく小学4年生程度まで続いていたと思います。もしかしたら、5年生くらいでもしていたかもしれない。そのあたりは記憶があまりハッキリしていないです。
この吃音症と夜尿症、ともに原因がハッキリしていないと言われています。色々な可能性が原因として考えられるようです。だから結論としては分からないのですが、慢性副鼻腔炎(蓄膿症)で重症化している子供の場合、ストレスとか、自分の身体について自然な状態の感覚的な認識を得ることが遅れているとか、そういうことが原因になっているんじゃないかと、自分の過去を振り返ってそう思います。
重症をともなった病気を持っている子供は、どこかに「異常」を発信するものです。そういう発露としての吃音とか夜尿症だったのかもしれない。こういった色々な組み合わせで子供を見ることも、あまり行われていないように感じます。因みに副鼻腔炎に関連して、歯と鼻の問題がリンクしているような見識について、最近はネットで見かけるようになりましたが、そういう情報も昔は本当に少なかったと思います。というか昔は私自身、見たことがありませんでしたね。
何らかの病気を抱えている子供は、別の点からも異常が出てくるように感じます。重症化した慢性副鼻腔炎が、吃音と夜尿症(おねしょ)につながってしまっているのであれば、その仲介役にはストレスとか、正常な状態の自分の身体を認識出来ていないことなどがあるのかもしれません。仮にそうであるとすれば、吃音と夜尿症(おねしょ)に関連して子供にストレスを加えることは逆効果な対応になると思われます。もし、この件に関連して家庭内で注意や体罰などをしているのであれば、大きな間違いを犯している可能性について考えた方がいいです。
客観的な視点で子供の異常を見ることが出来ないと、さらなる病気の放置につながってしまうことにもなります。病気の放置は、次々に色々な身体の病気へと導いてしまうことがあるように感じます。私には小児遠視もありましたが、これも何らかの関連があったのかもしれません。子供の頃に次々と色々な問題を発信している可能性があります。全ては慢性副鼻腔炎(蓄膿症)から端を発しているのかもしれません。そのような異常が大人になって治り、副鼻腔炎(蓄膿症)だけになったとしてもその他の部分で異常が出るようになって、社会生活を送ることが非常に困難になってしまう可能性があるのではないかと思います。
次々に子供から異常が出てきても、見識がなく、感覚共有などが全く存在しない大人ばかりが子供の周囲にいると、出てきた異常を別々に捉えるだけに終始して個別視点のみで対処していくことになるのではないかと思います。場当り的に対応に終始して、義務的な対応をする感じです。それで、実態が放置状態みたいになってしまうことがあるのではと思います。私がそうでしたが、その上で歯も虫歯だらけ。重症の慢性副鼻腔炎(蓄膿症)だけでなく、色々な病気や色々な身体問題を抱えたまま放置状態になっている子供たちがそのまま育ってしまうと、時間とともに心身両面に問題を抱えることになるはずです。
その結果、重い病気へと発展したり、知的に遅れた部分が出てきたり、心身面でのストレスに耐えられず、色々な問題を引き起こしてしまうようになったりすることがあるなら、本人の人格問題として片付けるだけでは、やっぱりダメだなと私はそう思います。そのようになるべくしてなった。どちらかというと、そのような環境でそのようになっていくように育てられたと思ってしまう部分があるのです。だからこそ、子供の様子を色々な角度からチェック出来る大人の存在がとても大切だと思います。
そして、こういった能力が高い人は今は本当に少ないのではないかと思います。子供は色々な情報を発信しているにもかかわらず、大人がそれをキャッチすることができない。本来であれば、人間には異常を捉える能力や、何らかの異常が原因で起きていることだと察知する能力があるように思います。でも、これは現代科学的な「分かる」ということとは違うと思います。異常を察する力です。そういう力が弱くなっていること、これこそがもしかしたら今の社会全体の問題に通じることでもあるのかもしれません。
そうであるとすれば、医療が良くなっている一方で、色々な病気をきっかけにしてこれまでによりも、もっと苦しい思いをする子供が増えていくということになるのかもしれません。吃音症や夜尿症、虫歯、慢性的な鼻たらしなど、日常に転がっていそうなことですが、そういった日常的なことが、非日常へとつながってしまうことについて、もっと大人たちが明確な態度を示すべきと思います。
慢性的な副鼻腔炎(蓄膿症)を放置する親は、子供の虫歯も放置します。それ以前に日常の生活習慣を放置しているのです。最近増加している子供の口腔崩壊についてメディアで取り上げられていることがありましたが、こういった何気無いことが、社会全体の動きや空気を示しているように感じます。多様な大人たちが子供を見守ることがなくなったために、子供にも色々な問題が生じやすくなっているということだと思います。