副鼻腔炎(蓄膿症)手術の体験談と手術する病院を選ぶ視点など

私が副鼻腔炎(蓄膿症)の手術をしたのは、もうかなり前のことになります。手術からもうあと数年で20年位経つことになりますね。ですので、かなり前の話になりますが、その時でもすでに内視鏡手術でした。

今は全身麻酔で両方の鼻を同時に手術することが増えているようですが、私の時には局部麻酔で片方ずつの手術でした。麻酔はアゴの方からの注射と、鼻の中にコカインを塗る方法でした。その他にも何かやっていたのかもしれませんが、それくらいしか覚えていないです。全部で10日間から2週間ほどかかったと思います。手術直後はかなり発熱するので少しシンドイです。看護婦さんに座薬を入れてもらって熱を下げた記憶があります。座薬も少し恥ずかしい感じもしましたが、発熱中は恥ずかしさを意識出来る状態ではなかったですね。

その手術で鼻茸も同時にとってもらいました。手術が完了して目を開けると、「終わったからね~!」と言って鼻茸の入っているビンを先生が見せてくれた記憶があります。局部麻酔の場合、手術中は意識がありますが、ボーっとしている感じです。痛みはないです。話し声はちゃんと聞こえてきます。今思っても、私の場合は局部麻酔で良かったです。仮にまた手術するとしても、局部麻酔が良いですね。全身麻酔の方がなんかコワい!ってイメージが強いだけですが。人それぞれだと思います。

手術が終わって目を開けて、先生の顔を見たときにホッとした感じになったのを覚えています。この手術のおかげで私の生きている世界は大きく変わったと思います。生きているレベルが通常の人に近づいた感じでしたね。手術を考えているけど、手術する病院はどこがいいか分からないとか、そういうところでまだ迷っている人もいると思いますが、やっぱり手術をいつもやっているような病院が良いと思います。それはつまり病院の先生に手術経験も豊富にあるということです。場合によっては、あまり経験の少ない先生もいるかもしれませんが、そういう病院は横のつながりとかフォロー体制も期待できると思います。

それから、医師と患者の関係も、人間と人間の関係なので相性も大切かなと思います。頼りにできるなとか、良い人だなとか、そういうところで違和感のない先生を選ぶことが大前提でしょうね。そうったことに加えて、私の場合は女医さんが担当されましたが、とても綺麗な先生でした。こういうことはあまり関係ないと思う人もいるかもしれませんが、手術になるとマイナス面の気持ちが思っているよりも強くなりがちなので、とても綺麗な女医さんが担当しているというだけで、気持ちが紛れることもあります。若い頃はバカバカしいと思うかもしれませんが、人間といっても結局は動物的な部分が中心にあるのでそういうところも力になると思います。その上、看護師さんも若い人が多くて、元気な感じだったので本当に環境が良かったと思います。

だから、総合的に考えて手術する病院を選ぶと良いかなと思います。手術はメンタル面にも影響が出るので、環境面は本当に重要です。実際に手術した人ほど、こういったことを否定しないと思います。手術当時、まだネットも私の部屋には通っておらず、書店で本を見て手術する病院を決めたのですが、運が良かったですね。手術をかなりしている病院だということを本で把握していたのですが、環境も良かったのです。

それから、この蓄膿症の手術が中学生程度から出来るようになっているそうです。私が中学生だった当時はあり得なかったように思います。高校生のときにも、もう少ししてからと言われていたのです。ですが、今は早めに手術が出来る!これは重症者にとっては、大きな前進だと思います。

ですが、これも既に別の記事で書いていますが、自分の身体にメスを入れる以上、リスクがやっぱりあります。特に鼻は顔の中心部に位置している器官ですので、それなりのリスクがあると思います。そういったリスクについても、出来るだけ先生の説明などを聞き、納得した上で手術するように注意しましょう。私の場合は、まともな社会生活が出来ていない状態だったので、もし何かあっても全部受け入れるしかないって腹を括っていましたね。

それから、手術後のことですが、鼻呼吸に慣れる必要があります。私自身は特に何か訓練したというわけではないのですが、鼻呼吸がうまく出来なくなっていて、口呼吸が中心のままになってしまいやすいです。手術が終わったら、毎日、意識的に鼻呼吸する時間を設けた方が良いと思います。これは誰かに言われたわけでなく、その後の自分の経験から手術後は鼻呼吸への転換意識が足りなかったなと思ったことがありました。特に物心ついた頃から重症で育っていると、これに気が付かないまま日常を過ごしてしまいやすいです。自分の呼吸方法を変える必要があると思います。この変化が鼻の状態をより良いものにしていくはずです。

このあたりは完全に見過ごされている部分でもあるような気がします。とりあえず、詰まった鼻さえ開けてしまえばOKみたいな感じで病院の先生も思っているような気がしますが、物心ついたような時期から、ずっとまともに鼻呼吸したことがない患者を想定して、鼻呼吸への意識的なアプローチが必要と思います。器用な人は何も言わなくとも自然に移行するのでしょうけど、そうではない人もいるように思います。私は、そうではない側の人だったと思うので、この件については書いておきたいと思いましたね。

そこには鼻の空気の通りが左右でバランスが悪かったためにそうなった部分もあると思いますが、こういった重症者視点の情報がネット上にも見当たらないところに、重症化してしまうと本当に大変になってしまう場合が多いことを感じます。すでに書いている言語面での問題も含めて、蓄膿症は人生に大きな影響を与えてしまう可能性がありますので、繰り返し何度も書いていることになりますが、子供の鼻たらしは仕方ないなんて考えて放置せず、早めの対処をしていくべきと思います。