副鼻腔炎(蓄膿症)、市販の薬について思うこと

市販の薬について保護者の方が注意しておくべきことは、用法用量を絶対に順守するということです。副鼻腔炎の症状が重いほどに用法用量を守ることが困難になります。ですので、市販薬は仕方のないときだけ購入し、基本的には通院して処方された薬を使っていくことが大切だと思います。私の手術前当時の話ですが、市販のスプレー式点鼻薬を、よく利用していました。一時的に鼻が少し通る状態になるため、いつも使ってしまうことになりやすいです。私は用法用量を守らずに、そのまま使い続けてしまったことがありましたね。

そんな経験があるので、はじめから使わない方が良かったと思ったこともありました。でも、この話はもう20年以上も前の話です。今の市販薬はかなり良くなっていることもあるはずですし、しっかりと用法用量を守れるなら、必要な時だけに限定して使うのは良いかもしれないという思いもあります。

それでも、苦しさから用法用量を守れなくなる人もいると思うのでそんな人のために私の経験を一つ書いておきます。

市販のスプレー式点鼻薬を使っていた時期があったのですが、それを使うと、一時的に鼻の奥の腫れが少し引いていきます。鏡で鼻の奥をのぞき込んで、それをチェックしていた日々をよく覚えています。その時に片方の鼻の腫れがやっぱりヒドイことを、鼻の通りの悪さや鏡に映った鼻の奥の腫れから明確に分かっていました。そこで、そちらの鼻に多くスプレー薬を使っていたように思います。腫れているところに薬をかけて腫れた粘膜部を収縮させて比較的楽になる。

これを何度も何度もやっているうちに、どんどん粘膜層が肥大化しているように感じました。結局、これが鼻茸(鼻ポリープ)となり、副鼻腔炎(蓄膿症)手術の時に同時に切除して頂くことになりましたね。薬との因果関係は分かりませんが、収縮させては元に戻るという感じの薬は長期使用をそもそも禁止しているものが多いと思います。ですが、副鼻腔炎(蓄膿症)は苦しいから、どうしても使ってしまうことがあるんですよね。私はそうでした。だから、それなら初めから使わない。使うなら、病院から渡されるものだけに限定する。

市販薬を使うなら、本当にこのタイミングだけ!って決めておくことが大切だと思います。保護者の方は薬を多量に使っていないかどうかという点について、目を光らせてあげて欲しいと思います。因みに鼻の症状に苦しみ続けた私がオススメできる症状の軽減方法は以下に書いています。

私が副鼻腔炎になった原因は何だったのか。副鼻腔炎40年生の対策

私自身、手術までした身で、さらにその手術からも、もう長い年月が経過しているので、身体の状態については少々問題があっても、このまま付き合っていこうという感じで、薬とか色々なモノを試したりとか、そういうメンタリティはもうないです。とりあえず、よくこの歳まで耐えてくれた。ありがとう。そういう感じです。だから、ここからさらに何かをしようなんて、あまり思っていない状態です。

色々な不調とはずっと付き合うことになるということです。それに年齢を重ねるほど、身体だけでなくメンタル面も含めた総合的なバランス感覚が大事になってきます。バランスが一つ崩れると別のところで問題が出てくることを経験上強く感じるのです。だから、今も身体には不調がありますが、治すというよりも現状維持を大切にしています。その中で身体の不調について、0.1%でも毎年少しずつ良くなってくれてたら嬉しいなという思いを持っています。治す方向に動くなら、若い時がとても大事だということです。その若い時に薬の使い方を守らずに、より悪い方向に身体の状態を持っていってしまうのは本当に残念です。

だから薬だけでなく、タバコや、アルコールといった類のものも絶対に手を出さないようにすべきと思います。ストレスからタバコにも早い年齢から手を染めてしまいやすいです。特にご家族がタバコを吸っているという場合には要注意です。私は家の中でのタバコは許されていました。中学生の頃からですね。高校生にもなると外でもいつも吸っていて、もう止められなくなっていました。副鼻腔炎を持っている場合にはタバコは特に絶対に止めた方がいいです。

今は社会的にも喫煙者が弱い立場になっているので、家庭でも許しているところは少ないと思いますが、それが完全に正しいです!タバコの習慣を持っていなかったら、手術後の経過もかなり違っただろうという確かな感覚が私にはあるのです。タバコ自体、止めるのが非常に困難ですが、感情鈍麻かつ意識散漫になっている状態だと「止める」という意志そのものもボンヤリとして、バラバラな思いの中に置かれやすくなり、タバコを止めることもさらに難しくなってしまうと思います。

副鼻腔炎を放置してしまうと、色々な悪習慣を引き寄せてしまうところがあります。慢性的に強いストレス状態に陥ってしまうことがあるためです。だから、早めの対処が大事です。年齢がある程度に達したということで、見識なく、重症化した子を手術もさせないままに家から追い出してしまった場合、それは死と隣合わせになると思います。実際、私はギリギリだったなと思います。

人から見ると、もしかしたら何気ないこと、こういった日常の延長線上に身元不明で亡くなることを選ぶ人、亡くなってしまう人が増加していることと思います。死は遠いようで本当に近い。そのことが実感として分かっていない大人たちが増えているように思います。自然と乖離した環境で暮らし続けている人が多くなっているため、仕方のないことだと思いますが、生命を見守る視点、温かな視点というものが置き去りにされていることを感じた人は、その感覚を少しでも日常に役立てて欲しいと思いますね。
参考:増える“縁切り死” 身元不明遺体が映し出す現代社会